15分で小説を書きます。今日のお題は
・原材料
・ウォシュレット
・馴れ馴れしい
の三つです。
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トイレに駆け込む男がいた。相当焦っているようだった。
しばらくしてからその男は呻き声をあげながらぐったりとトイレから出てきた。
人間観察が趣味のタクミは不思議に思った。トイレに駆け込むと言うことはひどくギリギリだったと言う可能性が高い。何がとは言わないが。タクミが疑問に思ったのは次の部分である。呻き声をあげながらトイレから出てきたところだ。救急車を呼ぼうかとも思ったがタクミは臆病であったためその一歩が踏み出せなかった。昔からやらないで後悔するタイプだったのだ。
理由を知るためには経験した方が早い。タクミはご飯を食べたあとギリギリまで我慢してその男が入ったトイレへと駆け込んでみた。
普通である。特に何もない。用を足し終えたのでトイレットペーパーを使おうとしたとき、
「まてまてまてまて!!!!」
声が聞こえる。背後から声が聞こえる。タクミは背後をとられるのが苦手だった。しかし汚い状況の今振り返ることはできない。しかも今は便座に座っているので後ろに人がいられるスペースなどないはずであった。
タクミは誰ですか?と問うとその声は答えた。
「といれのかみさまです」
はぁ~~~~~~~~~~しょ~~~~も
な
しょーもない。しょーもないのである。どうせ誰かがいたずらをしているのだ。
「してないです」
心を読まないでほしい。少し怯え始めたタクミはやっと存在しない場所から声がすることを理解した。どうすれば話しかけないでくれますか?タクミが問うと、
「トイレットペーパーは資源の問題がやばいのでなるべくウォシュレットにて処理をしてください。こっちも上からの圧やばいのでみんな守ってね。」
神同士の上下関係など知ったことではないが、従わなければ気が狂いそうなので従うこととする。タクミはウォシュレットのボタンを押した。
ひょろろろろ~
おしりには全く届かない水圧で水が流れてきた。続けて神が言う、
「節水期間ということで私の優しさを表現しました。いいでしょ。」
やくにたたね~神もいるもんだ。はぁ~、とため息をつきながらトイレットペーパーに手を伸ばすと、
「使うな!」
水の量が数千倍、水圧が7800倍になり便器ごとタクミは下半身を露出したまま天井を突き破って打ち上げられた。
タクミはあばばばばばと言った感じとノッポルヒョッポ~ンと言ったように魂が抜け意識を失った。
死神と
気づいたときには
冥界に
トイレの死神川柳 佳作

あずまさん

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