「とてちてとてちてお嬢様」15分で作る即興小説(ショートショート)

あぁ、なんて美しい景色なのでしょう。
この砂浜を歩いているときが、一番心が安らぐのです。

「あぁ~君!スニーカーでさ、歩くと大変だよ!」

誰ですの?ワタクシには誰も見えませんが……

「海です。」

それはそれは。まこと、不思議なこともございますのね。

「スニーカーでさ、歩くとさ砂がザパーってなって大変よ?」

たしかにそうですわ……。けれど、外を歩くときはこれが一番いいとインターネットで拝見しましたの。

「まぁね、道路とかをね歩くときはいいね。砂浜はサンダルとかじゃないかな。」

サンダル……。覚えておきますわ。この広く穏やかである海がワタクシに話しかけてくださったこと。一生忘れないですわ。ありがとうございます。

「それはそうと、学生なのか?あんまりここの近くには学校はなかったと記憶していたが。新しい学校でもできたのか?」

学校?ワタクシは学び舎には通っておりません。日々、音楽や茶道のお稽古をしておりますの。我が家の伝統を守るために自宅で個人の指導員をつけていただいてますのよ。

「ほー!すげぇや!」

だけど、もう疲れましたの。高等学校に行って、学友の皆さんとヴァイオリンなどで合奏などをしてみたいと思っておりますの。

「まぁな、友達はほしいよな。けれど、皆ヴァイオリンとかは練習していないと思うぞ。」

どうしてですの!?あんなにカワイイといいますのに……。普通は、やっぱりチェロでしょうか……。

「いや、そのな。普通はピアノとかくらいで、そもそも音楽をやる人自体は少ないんじゃないかな。」

なんとまぁ……。もったいないですわ!ワタクシが音楽の楽しさを皆に広げたいですわ!松井さんいらっしゃる?
「はい。」
どうすればいいのかしら?
「インターネットなどで音楽を発信してみては。」
そうしましょう。海もご一緒できるかしら?

「俺が音楽の一部になるのか!?いや~やってみてぇよそりゃ。」

決まりですわね。ここの砂浜で録音などをできる環境を整えていただけます?
「もう完了しております。」
さすがね。

8再生でしたわ……

「最初はそんなもんじゃねーか?」

優しいのですね。合奏できてとても良かったですわ。ありがとう。

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ぬるきん(あずま)

身売り顔出し担当偏差値6億.com
無職で自分を切り売りしているおじさん。 女装したりタンバリンを叩いたりしながら生きています。 ワインで頭を洗えば、僕のファンができた時にファンの皆様が飲シャンしやすいと思うのでずっとワインで頭を洗っています。

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